社会人から看護師を目指す人が利用できる給付金を紹介!

こんにちは。Studyナースの中村です。

今回は、社会人の方が看護師資格取得を目指すときに、国・市区町村が支給している給付金を紹介します。

 

看護師を目指すことを決めても、いったん仕事をやめて進学するという点で、

学費などの金銭面が心配になる方が多いです。

そんな方にとって心強い給付金制度がありますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

■社会人で看護師を目指す方向けの給付金とは?

 

対象となる給付金は主に2つあります。

1つが専門実践教育訓練給付金、もう1つが高度教育訓練給付金です。

それぞれ支給対象が異なる給付金となりますので、ポイントを抑えて対象となるか確認していきましょう。

 

◆「専門実践教育訓練給付金」とは?

これは、働く人の主体的な能力開発やキャリア形成を支援して、雇用の安定と就職の促進を目的とした、国からの給付金制度です。

給付を受けるためには、厚労省指定の講座を終了することが必要で、受講中・受講後に給付を受けることができます。

 

・給付を受ける条件とは?

条件については、以下のとおりです。

給付金を受けるための条件としては、以下のとおりです。

 

①厚労省が指定している講座を受講していること

②在職中の場合、看護学校入学までに、雇用保険に3年以上加入していること

※初めて給付を受ける人は、2年以上の雇用保険加入でOK。

③離職している場合、雇用保険の喪失から看護学校入学までの期間が1年以内であること

 

①については、ご自身が受験される看護学校が、給付金支給の対象となっていることが必要です。おそらくほとんどの学校が対象になるはずですが、中には対象にならないことがあるので、必ず看護学校のHPなどで確認しましょう。

 

②は直近勤めていた会社で雇用保険に加入していればその期間に条件があり、

③は退職してから看護学校入学までの期間に条件がある、という感じです。

 

もしご自身の雇用保険の加入期間がわからない場合は、前職の担当の方に確認するか、雇用保険被保険者証にて加入期間を確認するようにしましょう。

 

・給付金の申請方法は?

申請先は、お住まいの近くにあるハローワークになります。入学前と入学後と2段階の申請がありますので注意してください。

 

(入学前)

①自分自身が支給対象条件を満たしているか確認する。

└先程記載した、支給条件を満たしているか確認します。不安な方はハローワークの方にも確認しましょう。

 

②ジョブカードの交付をうける。

└専門実践教育訓練給付金を受けるために必要なカードです。ハローワークの担当者と   面談をして交付を受けることができます。面談といっても堅苦しいものではなく、どのような講座を受けるのか、今後のキャリアプランといった内容のヒアリングを受けるものです。

 

③入学日の1ヶ月前までに所定の書類を用意してハローワークに提出する。

└給付金の申請を受けるためには、入学日の1ヶ月前までと期限が決まっています。

余裕をもって準備を進めましょう。

 

(入学後)

入学後は半年ごとにハローワークに申請を行います。申請受付の期間は、6ヶ月経過後の翌日1日から1ヶ月以内です。

例えば、4月1日に入学した場合、最初の申請期間は10月2日から11月2日まで、ということになり、この期間で必要書類をハローワークに提出します。

 

この申請を忘れると給付金の支給が受けられないので注意してください。

 

・専門実践教育訓練給付金はいくらもらえるの?

最大で168万円の給付金がもらえます。

ただしこの内訳は、在学中と卒業後の2つで分かれており、半年ごとの申請をきちんと進めた上での金額となりますので、内訳も確認しておきましょう。

 

在学中は、学費の50%(最大40万円)の支給です。

最大で3年間支給を受けられるため、40万円×3年間の120万円の給付金を受け取ることになります。

 

卒業後は、年間最大48万円までの支給を受けられます。

ただし、1年以内に就職ができて雇用保険に加入することが条件ですが、看護師の資格取得ができて無事に就職できればこの要件を満たすことは難しくありません。

 

専門学校の卒業までには約300万円ほどかかります。なので給付金が100万円以上出る可能性があることは、とても助かる制度ですね。

 

◆「高度教育訓練給付金」とは

これは「ひとり親」の方のみ対象になります。

ひとり親で資格取得を目指したいと思う方の生活費を支援する目的での給付金です。

直接学費を賄うものではないですが、生活費の補填ができればその分のお金を学費に回せるという点で、進学を考えるときに利用する方が多いです。

 

・給付をうける条件とは

以下の2つの条件を満たす必要があります。

 

①児童扶養手当の支給を受けているか、同等の給与水準にある方

②6ヶ月以上のカリキュラムを修業し、資格取得が見込まれる方

 

1点目については、現在の収入状況が条件となります。児童扶養手当は各市区町村が一定の収入条件のもとで支給しているものなので、「同等の給与水準にある」かどうかは、各市区町村に確認が必要になります。

 

また、2点目のカリキュラムが6ヶ月以上という点については、看護師資格を目指す方なら自ずとクリアできる条件です。看護学校は最低でも2年間通うものになるためです。

そのため、収入条件で給付金をうける条件を満たすかどうかを必ず確認しましょう。

 

・給付金の申請方法は?

高度教育訓練給付金は、各市区町村が窓口となって受付をしています。そのため申請方法も各市区町村によって異なりますので、詳細は必ず窓口に確認するようにしてください。

ここではひとつの例として東京都千代田区の申請方法を記載します。

 

①事前に面談を行うこと

└現在の生活状況や看護師取得への意欲がどのようなものか、といったヒアリングがあります。

 

②給付金支給の審査を受けること

└事前面談や提出した書類の結果で、審査が通らないという可能性もあります。

 

③給付金支給開始

└無事に審査が通過されると、給付金申請をすることができます

 

④給付金の請求

└看護学校の在学証明書を用意して、所定の給付金申請書を提出します。

 

⑤給付金の支給

└④の請求手続き完了後、約1ヶ月ほどで指定の口座に振込があります。

 

・給付金はいくらもらえるの?

この高度教育訓練給付金も在学中と卒業後の2パターンで支給を受けることができます。

 

(在学中)

・住民税の課税対象となっていたら、1ヶ月あたり70,500円

・住民税の非課税対象となっていたら、1ヶ月あたり100,000円

 

(卒業後)

・住民税の課税対象となっていたら、25,000円(1回限り)

・住民税の非課税対象となっていたら、50,000円(1回限り)

 

住民税が非課税対象かというのは、ご自身の所得金額によって市区町村からの住民税の支払いの免除を受けられるということです。簡単に言えば、ひとり親の方で住民税を払っているかそうでないかによって給付金の金額が変わる、とご理解いただければ大丈夫です。

 

■まとめ

看護師を目指す社会人の方に支給される給付金をまとめていきました。

時間的にも金銭的にもコストがかかる看護受験、少しでも金銭的負担を減らして看護師を目指したいですよね。

是非ご自身が使える給付金や奨学金がないか調べてみてください!

今回は国や地方自治体の給付金の話でしたが、各学校の奨学金制度も存在します。

自分が受験予定の看護学校の奨学金情報は必ずチェックしてください。

 

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